もう20年くらい前になるかと思いますが、矢沢久雄さんが書かれた「コンピュータはなぜ動くのか」という本を読んで、凄く勉強になり未だに自分の中では教科書的な存在の本です。
他にも「プログラムはなぜ動くのか」も同じ著者が書かれて読んだ記憶があります。当時、これらのシリーズは10年後も通用する基本を身に付けるというふれこみが書かれていましたが、10年どころか20年経った今でも基本的な考えとして役に立っていると思います。
自分自身ある程度、分かっているつもりなんですが、コンピューター系の電子書籍を見ていると、この本のタイトルが気になってしまいました。
タイトル | 著者 | 発行所 | 初版発行日 | 価格(税込) |
コンピュータ、どうやってつくったんですか? | 川添 愛 | 東京書籍株式会社 | 2018年9月7日 | 1,870円 |
前述のなぜ動くのかシリーズを読んでから20年近く。基本的な部分でも忘れてしまっているものなども恐らくかなりあるだろうなと思ったため、もう一度初心に戻って読んでみることにしてみました。
どんな人が読めばいい?
さていつものようにこの本はどんな人が読めば良いのか考えます。
- コンピュータの仕組みに興味のある人
- もう一度、コンピュータについておさらいしたい人(自分)
各部章について
この本の全体は3部となっており、構成は下記の様になっています。
- 第1部 数字で情報を表す
- 第1章 数字の歴史
- 第2章 二進法の数字とコンピュータ
- 第3章 数字による情報の表現
- 第2部 電気で計算を表す
- 第4章 コンピュータでの足し算
- 第5章 「電気による計算」までの旅路
- 第3部 プログラミングとは?
- 第6章 コンピュータに命令する
- 第7章 命令を聞くしくみ
- 第8章 命令を実行する
- 第9章 コンピュータの誕生
各部全体の簡単な概要と自分の感想を記載しておきます。
最初にこの本の構成ですが、コンピュータの作り方を学びに来た妖精とコンピュータに詳しい青年の会話形式で書かれているので読みやすく、小学校高学年や中学生でもコンピュータに興味があればとっつきやすいかと思いました。
第1部 数字で情報を表す
最初に数と数字という基本的な違いとその歴史について説明されています。その後、2進数についての説明もありますが、過去にコンピュータの勉強をしていて、この辺で挫折した人も多いのでは(笑)しかしこの本では非常に分かり易く書かれています。
そして最後に数字による情報の表現について。個人的にはデジタルとアナログの違いについて書かれた部分が再度勉強になりました。
第2部 電気で計算を表す
ここでは半加算器や全加算器の基本から始まってスイッチ等の説明がありますが、ここも習う時はイヤになる部分だったかも(笑)リレーから真空管、そして半導体の説明がなされています。
第3部 プログラミングとは?
この部ではプログラミングとは何かについて書かれています。コンピュータに命令するところから実行するまでの仕組みを書かれており、CPUで何が行われているか等を分かり易く書かれています。
まとめ
この本はコンピューターについての基本となる部分を非常に分かりやすい形で書かれており、ある程度分かっているつもりだった自分でも、そうだったなあ。。なるほどなあ。。と思う部分もたくさんあります。
これからコンピューターを学びたいと思う方には入口として良い本で読んだ後はこの本の著者も仰っていますが、冒頭に私が書いた「コンピュータはなぜ動くのか」や「プログラムはなぜ動くのか」と言った良書を読むのもひとつでは無いかと思いますね。